独立行政法人 国立病院機構 鹿児島医療センター

診療の最前線 カテゴリーアーカイブ

最新記事 (20件) カテゴリから選ぶ 年間アーカイブ

膀胱がんの最新の治療Ⅱ~アミノレブリン酸(5-ALA)による光力学診断(アラグリオ)

表在性の膀胱癌は初期治療としてTURBTが行われます。しかし、再発することが多く、再発を繰り返すうちに浸潤性の膀胱癌に進行することがあります。TURBTにおいて、残存腫瘍なく切除することが大切です。

アラグリオを用いた光線力学診断は癌細胞の部分だけが光って見えます。この方法の利点は、肉眼では判別しづらい癌組織の部分も的確に摘出することができるため、取り残しが少なく再発や転移のリスクが抑えられるところです。平成29年9月に承認され、当院でも平成30年5月から使用を開始しております。

膀胱がんの最新の治療Ⅰ~経尿道的膀胱腫瘍一塊切除術(TURBO)

表在性の膀胱癌に対する標準的治療法は経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)です。

しかし、TURBTは癌組織そのものを細かく切除する方法であり、病理診断、特に筋層浸潤の有無や完全切除の判定が困難であるという問題点があります。当院ではこれらの欠点を克服する目的で、平成25年頃より膀胱腫瘍に対し可能な限り経尿道的膀胱腫瘍一塊切除術(TURBO : Transurethral Resection of Bladder Tumor in One-piece、ターボ)を行っています。

前立腺がんの最新の治療薬について

前立腺がんの治療薬として最も新しいものがラジウム223(商品名ゾーフィゴ)です。ゾーフィゴは平成28年3月に、骨転移を有する去勢抵抗性前立腺がんの治療薬として承認されました。当院では平成29年5月より治療を開始しています。前立腺がんは骨に転移しやすいがんです。月に1回静脈注射を行い、選択的に骨転移部位に取り込まれ治療効果を発揮します。

免疫チェックポイント阻害剤について

平成30年のノーベル生理学・医学賞に、ニボルマブ(商品名オプジーボ)を発明した京都大学の本庶佑先生が選ばれました。本庶先生は、平成29年4月に鹿児島で開催された日本泌尿器科学会総会に参加していただき、「がんを免疫力で治す」という題名でオプジーボの開発に関するご講演をしていただきました。

平成28年8月に転移性腎細胞癌に対し免疫チェックポイント阻害剤であるオプジーボが泌尿器科の癌において初めて承認されました。 当院では鹿児島県内で最も早く10月よりニボルマブの治療を開始しました。他施設から患者さまの紹介もあり、平成28年度は県内で最も使用症例数が多い施設となっております。

独立行政法人国立病院機構鹿児島医療センター
099-223-1151 (代表)
〒892-0853
鹿児島県鹿児島市城山町8番1号
fax:099-226-9246
お問い合わせはコチラ

page top

Copyright © 2019 National Hospital Organization Kagoshima Medical Center.