令和6年度の挨拶を申し上げます。
今年度より、診療報酬改定と医師の働き方改革が施行されました。医療現場にとって大きなターニングポイントとなりますが、きちんと対応を行い、住民の方々の期待に応えたいと思っています。
医師の働き方改革については、どこの病院も対応に苦労しているところも多いようです。当院もスタッフの過重労働に対しては充分に監視し、かつ、医療に支障を来たさぬように注意しながら対応していこうと思っています。鹿児島県の医療機関の中には、対応困難な施設も出るかもしれませんが、密に連携を取りながら、患者さまに不利益を被ることがないようにしたいと考えています。新型コロナウイルス感染症がいまだにくすぶって、突発的な流行が観られます。ただ、以前と比べ、弱毒化傾向で冷静に対応していきたいものです。患者さまにとって命に係わる事を最優先にしたいと思っています。一昨年は当院でもクラスターを数回起こし、患者さまが受けられないことも有りました。今年度も厳重な感染予防を行いながら、感染症で一般の医療が止まることがないようにしたいと思っています。今年も多くの職員の異動があり、新しいスタッフを迎え、新しい体制になりました。この「新しい風」が、組織の新陳代謝を起こし、さらに良い医療機関になると考えています。
【がん】
高度ながん治療を行うだけではなく、緩和ケアや様々な患者さまのサポートを行っています。治療を続けながら仕事や学業を行う両立支援をはじめ、がんに係わる様々な相談も行っています。患者さまが納得して治療を受ける医療を目指します。
【脳卒中】
新しい脳血管専用の造影室を作ります。現在、脳梗塞や脳動脈瘤に対するカテーテル治療がより迅速に、より安全にできるようになると考えています。
【心臓大血管】
従来の心臓大血管手術、カテーテルによる冠動脈治療、カテーテルアブレーションなどの不整脈治療そしてカテーテルによる大動脈弁置換術（TAVI）や僧帽弁形成術（Mitraclip）など、あらゆる心臓病に対応していきます。
高齢者は多疾患を複数有していることが多く、このようなニーズにも対応すべく「マルチモビディティ（多疾患併存）外来」を始めました。腎臓内科、糖尿病・内分泌内科、歯科口腔外科もよろしくお願いいたします。
今年度も皆さんが満足できる高品質の診療を提供していきたいと思っております。
令和6年4月
院長 田中 康博
