令和4年度 院長挨拶 院長 田中 康博
令和4年度の挨拶を申し上げます。
当院は地域に役立ち、頼りにされる病院を目指し、日々努力しております。しかしながら、新型コロナ感染症のために充分なパフォーマンスができない状況も有りました。もちろん、鹿児島の住民を守るために、様々な新型コロナ対策にも参加しておりますが、もうそろそろ新型コロナ感染症は収束に向かってもらいたいものです。
令和4年4月より、新しいメンバーを迎え、従来通り、いや少しパワーアップして良い医療を展開して行こうと考えているところです。当院は「がん」「脳卒中」「心臓・大血管」を3本柱として、また横断的な糖尿病、腎、歯科口腔外科 眼科などでチームを作り医療を行っています。得意とするところ、そうでないところの多少のばらつき有りますが、方向性は一緒で急性期高度医療を目指しております。
「がん」診療
外科的療法、放射線療法、化学療法、時にゲノム医療なども行っています。今できる最先端の医療を提供しています。消化器系の検査や治療もかなり増加してきました。また、緩和ケアチームも精神科医師を中心に、肉体的、精神的緩和を多方面からサポートを行っております。「納得して検査を受ける」「納得して治療を受ける」ことをモットーに満足できる医療を提供したいと考えています。化学療法の選択が難しい「がん」も有りますが、臨床倫理委員会を介して、今可能な最適医療を目指しています。
「脳卒中」診療
脳血管内科、脳外科が一つのチームとなり、カテーテル治療(脳卒中、脳動脈瘤など)件数がかなり増えてきています。首から上(鎖骨下動脈)の動脈が対象です。低侵襲でより効果が高い治療を提供しています。超急性期治療はもちろん急性期から慢性期まで様々なステージに対応可能です。多職種チームでしっかりとサポートしますので安心して質の高い医療が受けられると思います。
「心臓・大血管」診療
あらゆる循環器疾患に対応可能です。冠動脈疾患(狭心症、心筋梗塞など)や弁膜症へのカテーテル治療や外科手術、不整脈に対するカテーテルアブレーションによる根治術、多くの症例と実績が有ります。平成29年に始まったTAVI(カテーテルによる弁置換術)も、令和4年3月より指導施設に格上げされ、透析患者さんの大動脈弁狭窄症にも治療可能となりました(九州で3施設、全国で18施設)。またカテーテルによる僧帽弁縫縮術 Mitraclipも始まりました。循環器の最新治療を含め患者さまの治療の選択肢が増えた事は幸いです。
この3本柱に横断的な診療科が参加することで全人的な医療を提供できます。まだまだ、コロナの終息は見えませんが、命にかかわる、待ったなしの疾患に対して職員一丸となって対応していく所存です。皆さんへ良い医療を提供し、病気について一緒に考え、納得できる医療を目指します。まだまだ、足らないところも有りますが、今年度もよろしくお願いいたします。
令和4年4月
Index
◆令和4年度 院長挨拶
◆僧帽弁閉鎖不全症に対する僧帽弁クリップ術を初施行
◆新任紹介