令和元年度 鹿児島脳卒中看護エキスパートナース研修を終えて
鹿児島医療センターでは、脳卒中の専門施設として脳卒中看護エキスパートナース研修を開催しております。去る令和元年11月25日~11月29日の5日間、当院3名、近隣施設7名の看護師に参加していただき、今年度で9回目の研修を開催いたしました。
昨年度、「脳卒中・循環器病対策基本法」が制定され、地域全体での脳卒中診療の質の向上が求められています。そのため、チームにおける看護師の役割は重要であり、今回の研修では、脳卒中看護の質の向上を図るため、専門的知識・技術・態度を習得し、より専門性の高い看護実践ができる能力を育成することを目的に研修を企画しました。脳卒中の動向、病態生理、治療、検査などの基礎知識をはじめ、重篤化回避のためのモニタリングとケア、セルフケア能力を高めるためのリハビリテーション看護、脳卒中患者のフィジカルアセスメント、再発予防の患者家族ケア、認知症患者・家族の看護など講義や演習、病棟での見学実習で理解を深めることができたのではないかと思います。
また、今回の研修では急性期・回復期・維持期の施設から研修生が参加され、研修を通してそれぞれの立場での看護の役割について学び、事例検討では患者を生活者として支援するための継続看護の重要性を考え、「その人らしさ」を大切にした看護介入について活発な意見交換ができました。
今後、研修生には各施設で脳卒中患者の看護実践を通して役割モデルとなり、患者個々に応じた自立支援を行うための医療チームのコーディネーターとなり活躍されることを期待しています。また、この研修で培った絆を大切に、今後、鹿児島県の脳卒中看護の連携も強化していただけることを願っています。
この研修が更なる脳卒中看護の質の向上、脳卒中地域連携におけるネットワークの強化につながるように今後も企画、検討を重ねていきたいと考えております。
最後に、研修の開催にあたりご尽力いただきました、院内外の講師の方々に深く感謝いたします。
文責 東2階病棟副看護師長 井手 智子
Index
◆ 令和元年度
鹿児島脳卒中看護エキスパートナース研修報告
◆ 令和元年度 緩和ケア研修会報告
◆ 大規模災害訓練
第4回目の大規模災害訓練を終えて
◆ 令和元年度 地域医療支援病院運営委員会報告